そもそも株とは?基礎知識から誕生の歴史まで初心者にもわかりやすく解説!

株、テレビやニュースなどで一回は聞いたことがある言葉だと思います。

ただ、意外と株が何かについてご存知の方は多くないと思います。

一緒に株について見ていきましょう。

株とは会社を所有している権利のこと!

まずは株とはなんぞや、というところから。

簡単に言えば、株は会社を所有している権利のこと

つまり会社のお金だったり、会社の建物だったりといった会社の資産は、すべて株主のものになります。

じゃあなぜ株を発行するかというと、お金を集めるため
株を発行することでお金を集め、会社を経営する元手を作るのです。

このように株を発行する会社を株式会社といいます。
日本ではすでにある有限会社を除いて、新しく始める会社はすべて株式会社になります。

お金を出して株を買った人は、対価として会社の所有権を全体の株の発行数に応じて得ることができます。

株は常に価値が変わるぞ!株価!

株には常に価値が変わります。これは具体的にいくらと会社が決めるのではなく、

欲しい人の数(需要)と売りたい人の数(供給)のバランスによって変わります。

たとえば、ある会社が非常によい業績を出したとします。

その場合会社自体の価値が上がります。すると会社の所有権である株の価値も高まり、売りたい人は減り、欲しい人が増えます。

その価値の上がった株は欲しい人が多いので、高い値段がつきます。それを売ることで、株を買ったときの値段よりも高い金額で売ることができます。

反対に悪い業績を出したら会社の価値が下がり株の価値も下がります。結果として欲しい人は減り、売りたい人は増えます。

買いたい人が多いかどうかで上下する株の価格を数値化したものを株価といいます。

株主になるともらえるものは2種類!

株を1単元(100株)以上持っている人を株主といいます。
株主になるともらえるものは以下の2つです。

株主になるともらえるもの
  • 株主総会で投票する権利(必ず)
  • 配当金、もしくは株主優待(会社による)

ちなみに配当金や株主優待は、「お金を出してくれてありがとう、感謝のしるしなのでこれあげます」というもの。
そのため配当金や株主優待は必ずあるわけではありません。実施していない会社も数多くありますので株主優待や配当金を目的として投資をする方は気を付けましょう。

経営への口出しできるぞ!株主総会で投票する権利

まず株主総会という、会社の基本的な方針や重要事項を決める会議で意見を言えます。

今のままでいくのか、新しい事業に手を出すのか。今の社長でいいのか、変えたほうがいいのか。
みたいなことを投票で決めます。

株主総会では株の1単元(100株)あたり1票となります。そのため100株持っていれば、今後の経営の投票に1票を投じられるわけですね。

100株あたり1票なので、株をたくさん持っている人は当然会社に対して大きな影響力を持ちます。

タイトル
  • 1番その会社の株を持っている人を筆頭株主
  • 1番ではないもののたくさん持っている人を大株主

 

ちなみに子会社や関連会社という仕事をしているとよく聞く単語も株を持っている割合によって決められます。その会社の株のほとんどを持っているため、同じグループの会社として法律上扱われます。

タイトル
  • 発行している株全てが持たれている会社を他の会社(親会社)に持たれている完全子会社
  • 発行している株のうち50パーセント以上が他の会社(親会社)に持たれている会社を子会社
  • 発行している株のうち20パーセント以上をが他の会社(親会社)に持たれている会社を関連会社

子会社と親会社をまとめて親子関係、グループ企業なんていったりもしますね。

関ケ原の時代から続く株の歴史

株の歴史は1602年、オランダ東インド会社から始まります。

日本が関ヶ原の合戦(1600年)をしている刀の時代に、商業が盛んなオランダではすでに株式会社が設立されていたわけです。

当時は貴重品で金より高かった香辛料(コショウ、唐辛子など)を求めてインドまで行っていました。香辛料はヨーロッパでは貴重品ですが、インドでは貴重品でもないので価格も安く手に入ったんですね。

この航海には多くの資金が必要な一方で、高く香辛料が売れたので航海が成功した時のリターンも大きかったのです。なのでお金を集めるために「成功したらリターンをくれたお金の分だけあげるよ」、という形で航海する船の所有権を分割したのが株の始まりでした。

この時から株の基本的な仕組みはほとんど変わっていません。

当時は一回の航海のためだけに株を発行していたのに対して、今はできるだけ長く会社を存続させるという前提(継続企業の前提と言います)で株を発行するという違いがあります。

株の取引の仕方

株とは何か大まかに分かったと思いますが、ここからは株の買い方について解説していきます。

株を買うために必要なものは何?証券口座を開こう!

株を買うためには証券口座を開く必要があります。
証券口座は証券会社に作られる口座のことをいいます。銀行の口座とはちょっと違います。

普通の銀行口座とちがって家賃や光熱費の引き落としはできません。

証券会社は株を取引する窓口!

証券会社は株を取引するときに窓口となる会社です。

というのも、私たちが株を直接買うことはできません。

日本にある会社の株は基本的に東京証券取引所というところで取引されています。

が、東京証券取引所で直接取引ができるのは証券会社だけ。

私たちは証券会社に「これ買って」と言って、証券会社から「わかったー」とオッケーをもらうことで初めて株を買うことができます。
なので株を買うときは「買い注文」、株を売るときは「売り注文」をそれぞれ証券会社に出します。

証券会社は大きく分けると2種類あります。

タイトル
  • 町中にあるタイプの店舗型証券
  • ネットで展開するネット証券
 

手数料が非常に安かったり、手続きが簡単なので、ネット証券が人気です。同じ理由でネット証券をオススメします。

株は10万円くらいからとちょっとハードル高い…それでも!

株ってなんとなく金持ちがやっているイメージ、ありますよね。ハードルが高そうな感じ。

株は金持ちじゃなくても始められます。 まあ一か月の給料から出せる金額だけで…というと正直ちょっと厳しいんですがね。

だいたい10万円から30万円の間というのが一般的。さらにその中でも超有名な企業となると50万円から80万円くらいのイメージ。

よく聞く株価は株一つ当たりの価格で、株は100株単位で買うように決められています。なんで買うときは「株価×100」する必要があります。

なのでこれくらいに。 「高えよ。」と思われるかもしれませんが、これギャンブルじゃないですよ。投資です。

ギャンブルは胴元だけが利益を出すようにできてます。

株は株主と企業の両方が得をするようにできています。

だって企業だけが得をするようにすると株主が減って株価が下がり資金調達できなくなって企業側が困るんですもの。

だから株主に対してできるだけリターンを出そうとします。

それでもやっぱりハードルは高いですよね。

そこで、まずは1000円から始められる少額投資で株に慣れてみましょう。

最近では少ない金額でも投資ができる様に新しいサービスが開発されています。るいとう、ワンタップバイなどが有名です。しかしこれらは手数料が高かったり、買える銘柄が少なかったりと有名な割にはあまりお勧めできなかったりします。

お勧めしたいのはこの2つ!

少額投資のススメ
  • 単元未満株
  • ETF
 詳しく見ていきましょう。

単元未満株は1株から買うことが可能!

株は基本的に一回あたり100株を1単元として取引できます。 となると株価の100倍のお金が必要に。

単元未満株なら、1株から株を買うことができます。

初期費用が少なかったり、配当金がその割合に応じて受け取ることができたりと、メリットが他の少額投資サービスなどと比べて多いです。

注意点として、株主とカウントされるのは1単元、つまり100株以上持っている人なので、単元未満株の場合株主の権利は得られません。 しかしコツコツ単元未満株を買って行き、100株持てば株主になれます。

ETFは安く買える分散投資!

投資信託の進化版、ETF。 ETFはみんなでお金を出して様々な株を買う投資方法です。

ETFではその対象となる指数に応じるので、価格にはバリエーションがかなり豊富です。

TOPIXという、東京証券取引所の全ての株価の平均と連動するETFだと1500円くらい。

また株は100株からしか買えませんが、ETFは1口から買うことができます。めっちゃ安く買えますね。

さらにETFの一番のメリットは分散投資です。

分散投資というのは、一つの株が下がっても大きな影響が出ないように投資先をたくさん増やす投資方法です。リスクを減らすために行います。

TOPIXに連動するETFを買うということは、東京証券取引所の一部という特に重要な会社だけが上場できるところに分散投資することと同じ意味に。

東京証券取引所の一部は約2000社が上場しているので、1500円のETFは一石二鳥どころか一石二千鳥くらいの勢いです。すげえ。

株よりローリスクで簡単!?ETFについて解説!

これはやっちゃだめ!インサイダー取引

ライブドア事件で有名になったインサイダー取引

名前は聞いたことがある人も多いと思います。

インサイダー取引とは、業績に影響が出そうな重要な会社の秘密を、事前に会社の人に教えてもらうことを言います。

次の決算でよい業績が出そうなのか悪い業績が出そうなのかは会社の人しかわかりません。

インサイダー取引は極めて不公平な行為であるため、金融商品取引法で禁止されています。

とはいっても、そんな深く考えず。

会社の重要事項を手に入れた場合にのみこれが適用されるので、未公表の合併や業績などの重要な事項について知っていながら株を売買すると適用されます。

まあ要は公表されている情報をもとにして取引をすればオッケーなわけですね。

この記事の要点
  • 株=会社を所有する権利
  • 株主は配当金や株主優待、株主総会の投票権がもらえる
  • 株の取引には証券口座が必要
  • 株は1000円からはじめられる!
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