株を始める前に!メリット・デメリットとリスクを知っておこう!

株を始めると、どういうメリットがあり、どういうデメリットがあるのでしょう。またリスクはどのようなものがあるのでしょう。

株を始めるメリット3選!

株を始めるメリット
  • 利益が出る
  • 会社の意思決定に参加できる
  • 本業の収入も上がる・・・かも

株のメリットその1!利益が出る!

株の基本的なメリットは、やっぱり利益が出ること

株式投資で1億儲けた、3億儲けたとかいろいろ聞きますね。

テレビで有名な自転車ですっ飛ばす株主優待中心に生活する方とか。最近ダイエットしている元ネオヒルズ族と呼ばれた方とか。色々聞いてもいまいちよくわかりません。

一体株式取引のリターンってなんなのでしょう?

大まかに分けると株式投資のリターンはこちらになります。

株のリターン
  • 売却益
  • 株の配当金
  • 株主優待

それぞれ見ていきましょう。

売却益株を売った時と買った時の差額です。

株には株価という値段がついています。株価は毎日変わっていて、この株価株価が安いときに株を買っておいて、株価が高くなったら株を売ると儲けられます。

株に投資する人が1億儲けたとかいうのはだいたい売却益です。

配当金は、株を持っている会社からもらえる利益です。

会社の業績がいいと、会社は儲けたお金のうちのいくらかを現金で株主に配ってくれるんです。ただし余裕のないくらい事業が傾いたり、新規事業に投資したりでお金に余裕がないときは配当金は支払われません

株主優待株を持っている会社からもらえる利益です。

株を一定以上持っていると、その会社の商品券割引券がもらえます。ちょっと前に株主優待だけで生活するおじさん?おじいちゃん?のおかげで有名になりましたね。

配当金と同じく、株主優待も必ずもらえるわけではありません

株のメリットその2!会社の意思決定に参加できる!

株を買うと、今後の経営方針を決める株主総会に出席することができます。

株主総会では100株につき一票を投じることができるので、あなたの一票で作られた製品が生まれるかもしれません。

ちょっとメリットかというと難しいですが、自分の一票で世の中をアッと言わせる商品ができたとしたら楽しいですよね。

株のメリットその3!本業の収入も上がる・・・かも

完全に副次的というか、本来の目的ではないのですが。

株を含め、副業を始めると本業の収入が上がる可能性があります。

株は政治と経済にかなり左右されます。自分の資産を守るために株を始めるとあなたはこの2つのニュースを見るようになります。

政治や経済のニュースは話のタネとなるだけでなく、仕事にも生きてきます。

また株式投資に必須の財務諸表にはめちゃくちゃ大量の数字が書いてあります。そうなると数字に強くなれ、仕事にも生きていきます。

副業として株を始めたのに本業の収入も上がったら最高ですよね。

株をやるデメリット3選

株のデメリット
  • 最初に必要な金額が高い。
  • やっぱり知識は必要
  • リスクがある

それでは一緒に見ていきましょう。

株のデメリットその1、最初に必要な金額が高い

株を始めるには、1つの会社につきだいたい10万円から30万円というまとまったお金が必要です。

というのも株価はだいたい1000円から3000円の間であるからです。そして株は100株を1単位として取引するので、それを考えると10万円から30万円の間くらいになります。

さらにトヨタやファーストリテイリング(ユニクロやGUを展開する会社)、キーエンスなどの有名企業なんかは70万円から100万円程度必要になるところも。

リスクもあるのに10万円以上必要というのはちょっと手が出しづらいですよね。

ただし少額で株を買うこともできます

100株(1単元)に達しない、いわゆる単元未満株を買えるサービスがあるのです。

証券会社によって名前は変わりますが、カブドットコム証券ではプチ株、SBI証券ではS株という名前がついています。

最初に必要な費用が少ないだけでなく、配当金がその割合に応じて受け取ることができます。

注意点として、株主とカウントされるのは1単元、つまり100株以上持っている人なので、単元未満株の場合株主の権利は得られません。 しかしコツコツ単元未満株を買って行き、100株持てば株主になれます。

株のデメリットその2、やっぱり知識は必要

株は投資ですが、リスクはつきもの。そのため株がどんなものかという知識や、投資先の会社がどうなのか、今の景気がどうなのかなどを分析するための知識が必要です。

リーマンショック以前では高いリスクがあったのにもかかわらず、投資家はそのリスクを無視していました。

株のプロ中のプロで年収1億を稼ぎ出す人でさえ、そのリスクを無視していたのです。

その結果がリーマンショックとなり全世界の経済に400兆円というダメージを与え、不況を起こしたのです。

そういう意味では「株って怖い。」と思っている人のほうが、株式市場では有利になります。株をリスクのあるものと知ってしっかりと知識をつけるからです。

このサイトで一緒に勉強していきましょう。

株のデメリットその3、リスクがある

株は投資ですが、投資にリスクはつきもの。たとえば株を持っている会社が倒産すれば株価は0円になります。そういったリスクをこの後解説していきます。

株のリスク3選!

最後に株のデメリットでも説明した通り、株式投資にはリスクがあります。

まとめるとこちら。

株のリスク
  • 株価下落のリスク
  • 株が売却できなくなるリスク
  • 株を持っている会社が倒産するリスク

それでは一緒に見ていきましょう。

株価下落のリスク

株には株価が下落してしまうリスクがあります。専門用語で株価変動リスクと言います。

株価は当然上がる時があれば下がる時もあります。買った時より株価が上がれば売る時に利益が出ますが、買った時より株価が下がればもちろん損してしまいます。

株価が上下する要因は経済や政治、その会社の業績など非常に多くの要素が関わって来ますので、今後どうなるかわからないという意味でのリスクとなります。

株が売却できなくなるリスク

株には株が売却できなくなるリスクがあります。専門用語で流動性リスクと言います。

株は欲しい人と売りたい人が両方いて売買が成立します。そのため株価が一気に下落した場合には欲しい人が全くいなくなってしまい、売買が成立せず株を持っていても売ることができなくなります

株を持っている会社が倒産するリスク

株には会社の倒産、破産によって株の価格が0円になるリスクがあります。専門用語で信用リスクと言います。

株を持っている会社が倒産すればその株は上場廃止となり、株価が0円になります。とはいってもすぐに上場廃止になるわけではありません。

会社が倒産することを国に申請する会社更生法適用の申請を行うことで、その会社は東京証券取引所で上場廃止決定します。

上場廃止が決まると、その株は整理銘柄という上場廃止が決まった株の枠に分類されます。この整理銘柄には1か月の期限があり、その期限がすぎるとその会社は上場廃止となります。

リスクを避ける方法2選!

リスクを避ける方法としては、2つの方法がオススメです。

リスクを避ける方法
  • 配当金、株主優待目的を投資とする
  • パッシブ運用

リスクを避ける方法その1、配当金と株主優待を目的とする投資

リスクを避ける方法としてまずオススメなのが、配当金と株主優待を目的とする投資方法。

理由は3つ

配当金と優待のススメ
  • 利益の予測がしやすい!
  • 株価の下落が大きくなりにくい
  • そもそも配当金と株主優待ができる会社は余裕がある会社

利益の予測がしやすい!

配当金や株主優待目的であれば、利益が出るかどうかの予測がしやすいです。

事前にどちらも発表されているので、突然配当金や株主優待が廃止とならない限りは利益が出ます。

株の売買で出る利益は今後の経済や政治を含めた予想をする必要があり、当たれば一攫千金。

一方で配当を実施している企業の配当金は株価の3%程度。しかし長い目で考えるとリスクを減らせるうえに資産も増えるので、その株に投資する価値があるといえます。

配当金や株主優待をしている会社は株価の下落が大きくなりにくい!

配当金や株主優待を実施している会社はそれ目的で株を買う人が多いので、下げ幅が小さくなる傾向にあります。特に利益の大きい配当金や株主優待を実施している会社では、株価が下落するようなことがあってもその下落は配当金や株主優待のない企業と比べて小さいです。

配当金の高い日産の例
たとえばカルロスゴーン前社長兼前会長の逮捕、解任があった日産。逮捕前は株価が1006円(2018年11月19日始値)だったのに対し、逮捕後の最安値は838円(2018年12月25日終値)。これは16~17%の下落です。日産は配当利回りが5~6%と非常に高いので、社長の逮捕という事件の影響力に比べると小さな株価の下落で収まったのです。さらに現在ではある程度回復し、900円(2019年1月15日始値)となっています。
配当金を取りやめたライザップの例
一方で赤字決算を発表したライザップ。赤字決算の発表前は501円(2018年11月13日始値)でしたが、発表後の最安値は155円(2018年12月25日始値)と、70%の下落です。ライザップは配当を1%程度と配当を出す企業の中では一般的な水準だったのに加え、配当の取りやめを発表したことで、株価の下落が大きいものとなりました。ライザップは多少の回復を見せるものの、273円(2019年1月15日始値)という以前と比べると非常に低い水準になっています。

そもそも配当金と株主優待ができる会社は余裕がある会社。

そもそも配当金と株主優待ができる会社は余裕がある会社です。これをいっては元も子もないのですが。配当金や株主優待は、従業員にも給料として十分還元できておりさらに設備投資などにもしっかり回した上で、さらに余った額を株主に還元しているわけです。ということは配当金と株主優待ができる会社は十分な余裕がある会社しかできませんよね。

リスクを避ける方法その2、パッシブ運用

パッシブ(受動的)運用とは、日経平均株価などの市場指標と連動するように設計された投資信託に投資する方法。反対に積極的に市場平均よりも大きい利益を取りにいく投資方法をアクティブ(積極的)運用といいます。パッシブ運用の有用性は、以下の人達がしっかりと統計をして説明しています。

パッシブ運用のススメ
  • ウォーレン・バフェット
    →資産はすべての個人で世界2位、投資家内で世界1位、世界第5位の時価総額を誇るバークシャー・ハサウェイの会長兼CEO
  • ピーター・リンチ
    →伝説のファンドマネージャーと呼ばれ、13年間で2000万ドルを140億ドルに増やした投資信託の元ファンドマネージャー
  • ジョン・ボーグル
    →世界でトップクラスの資産を預かる運用会社、バンガードの創業者、上のウォーレンバフェットも支持
  • バートン・マルキール
    →世界7位のプリンストン大学経済学部教授、投資家に最も読まれている本のひとつである「ウォール街のランダムウォーカー」著者

さらにいえば、ウォーレン・バフェットやピーター・リンチはアクティブ運用の第一人者。そんな人でさえもパッシブ運用を勧めているのです。

パッシブ運用する投資家のリターンは、長い目で見ると最終的に市場平均と同じになり、コストを含めると市場平均よりも下回ります。

プロの投資家であるファンドマネージャーが運用するパッシブ運用の投資信託でさえ、この市場平均と同じになることは避けられません。ジョン・ボーグルによると、アメリカの投資信託で1970年以降ずっと市場平均を上回ることができたのはフィディリティ・マゼラン(過去にピーターリンチが運用)とフィディリティ・コントラファンドの2つのみ。

投資信託の数は千単位であるわけで、長い間市場平均を上回る投資信託を探すことはほとんど無理に近いと言えます。

パッシブ運用をすることで、確実にリターンを取りにいきましょう。

まとめ

株式投資はリスクとコストを減らすことで、長期的にはリターンが大きくなるという性質を持っています。配当金や株主優待、パッシブ運用をうまく行うことで、リスクを減らし、リターンを大きくしていきましょう。

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