みなさんこんにちは。 今回はADRについてみていきましょう。 ADRによって、さまざまな国の会社の株を買うことができるのです!
ADRでアメリカ以外の国の会社の株を買える!
ADRは、日本語で米国預託証券といいます。
預託証券とは、株を海外で売るために銀行に株の代わりに発行してもらう証券のことです。
預託証券を発行することで、投資家にとって一つの通貨で様々な国の企業の株を取引できるというメリットがあります。
企業にとっても資金調達ができるというメリットがあります。
預託証券うち、アメリカの市場を経由するものがADRです。
ADRのイメージ
イメージとしては以下のような感じです。 ADRによって、アメリカの金融商品取引所を経由して本来は買えない国の株を買うことができるのです。
例えばインドでは外国人投資家が株を買えないように、インド国内の取引所を政府が規制しています。
しかしADRを行っているインドの企業であれば、アメリカの証券取引所を通じて株を買うことができるのです!
ADRは一定の審査のもとに金融商品取引所で取引されます。 なのですべての株が買えるわけではないので注意しましょう。
日本の会社もADRを発行している
ちなみに、日本の会社も約300社がADRを発行しています。
トヨタ自動車、ソニーなどもADRを発行し、アメリカのニューヨーク証券取引所に上場しています。
ADRの仕組み
ADRの仕組み自体は少し複雑です。
投資家がすることは証券会社に対して買い注文をするだけなので安心して下さい!
会社がADRで資金集めをしたいと考えたとき、株を銀行に預けます。銀行はその株の代わりにADRを発行します。
そのADRをニューヨーク証券取引所、NASDAQなどの金融商品取引所に流します。
するとADRはアメリカの会社の株と同じように取引されるのです。
例えば日本にいるAさんがインドに本社を持つB社の株を買いたいとしましょう。
しかしインドでは政府の規制のため、B社の株を購入することができません。 B社がニューヨーク証券取引所の米国預託証券に上場していることがわかりました。 そこでAさんはニューヨーク証券取引所のADRを利用してA社の株を買うことにしました。 Aさんは日本の証券会社にADRの買い注文をします。 すると証券会社を通してニューヨーク証券取引所にB社のADRの買い注文が届きました。 その後、AさんのもとにはB社のADRが届きます。 Aさんのすることは以上です。 一方、インドの銀行ではAさんがB社のADRに支払った分のお金が届きます。 そしてそのお金がB社に渡ります。 B社の株はADRの証拠としてインド現地の銀行が保管しておきます。 イメージとしては以下の図のような感じです。
ADRってどこで買えるの?
ADRはアメリカ株とまったく同じ扱いになります。 アメリカ株およびADRは、ネット証券の中だとSBI証券、楽天証券、マネックス証券、DMM証券から購入することができます。
- ADRは株の代わりとして会社が海外でお金を集めるために作るもの!
- ADRによってさまざまな国の株を買うことができる
- ADRはアメリカの株と同じように扱われる!