この記事では、株の種類についてわかりやすく解説しています。
一緒に見ていきましょう。
この記事の内容
株式投資の種類
株式投資にはいろいろな種類があり、その分け方もいろいろあります。よくあげられるやつを見ていきましょう。今回はこの3つ。
- 投資するお金で分けるパターン
- 投資する期間で分けるパターン
- 株の種類で分けるパターン
それでは見ていきましょう。
投資するお金で分ける!
まずは投資するお金が誰のお金かで分けるパターンから。
- 持っているお金だけで取引をする現物取引
- お金を借りて行う信用取引
現物取引は持っているお金だけで取引!
現物(げんぶつ)取引は持っている金額分だけ取引ができる株式投資の方法を言います。
普通にお買い物してるのと同じですね。
信用取引はお金を借りて取引!
信用取引は証券会社からお金を借りて取引する株式投資の方法を言います。
だいたい口座にあるお金の最大で3倍くらい。
通常の総合証券口座の中に信用口座というのを開設し、そこから取引を行います。信用口座は誰でも開設できるわけではなく、
- 1年以上に渡る株取引の経験がある
- お金を借りるため口座開設には収入などの審査がある
という条件があります。
もちろん利息が付いたり、いつまで借りられるかという期限もあるのですが、それに対するメリットもあります。
しかしこのサイトではリスクを最小限にした上でメリットを得ることを前提とするので
信用取引はオススメいたしません。
なぜならリスクがでかすぎるからです。
現物取引、信用取引のメリットデメリット!
それぞれのメリット、デメリットは対称的。
現物取引と信用取引の比較 | ||
---|---|---|
メリット | デメリット | |
現物取引 | 投資した額以上に損することはない | 利益は小さい |
信用取引 | 利益がでかい | 投資した額以上に損することがある |
現物取引は投資した額以上に損することはない!
現物取引のメリットとして、投資した額以上に損することはないということが挙げられます。
万が一倒産しても、投資した分だけ。
損切りをしよう!
さらに損切りをすれば、損も最小限にできます。
単純な話なのですが、株価が2~5%下がった瞬間に売りましょう。
まあこれがなかなか心理としては難しいのですが。損切りをすればほとんどノーダメージでお金が減るのを防ぐことができます。
詳しくはこちら。 損切りってなんだろう?損切のメリットは?
現物取引の利益は信用取引と比べると小さめ…
現物取引は信用取引と比べるとどうしても利益が小さめになります。
この解説はすぐ下の信用取引のメリットの部分で。
信用取引は利益がでかい!
信用取引は現物取引に比べると利益が大きくなります。
100万円投資したら、そのリターンが10万円になった取引の場合。
現物取引なら100万円投資すればそのまま10万円が返ってくるだけですが、
信用取引なら100万円投資すれば3倍のお金が動かせるので、300万円投資したことと同じに。
ということで信用取引では30万円がリターンとして得られます(この際金利は考えない)。
これが信用取引のメリット。
信用取引では投資した額以上に存する可能性が!!!!
じゃあ逆に100万円投資したら、その損が10万円になった取引の場合。
現物取引なら100万円投資すればそのまま10万円が損となりますが、
信用取引なら100万円投資すれば3倍のお金が動かせるので、300万円投資したことと同じに。
ということで信用取引では30万円が損となります(この際金利は考えない)。
信用取引はやめようね。
よく株で大損ぶっこいた人の話を調べると「株投資ってやべえ。」ってなるのですが、
そういう人ってだいたい信用取引です。
信用取引で100万円で3倍のお金を借りて300万円で株取引した場合、
100万円÷300万円で
33%株価が下がると借金することになります。
33%ってそこそこ大きな割合かと思われるかもしれませんが、
リーマンショックの時の日経平均株価は一か月で41%下がりましたからね。
割とあり得ない話ではないということです。
もともと持っているお金も無くなり、借金もする可能性があるのですから、
信用取引はやめておきましょう。
まあぶっちゃけ株の扱いが一年以上ないと信用取引できる口座が作れないんですがね。
株をもつ期間で分ける
投資した株を、どれくらいもっておくかで分けることもできます。
- 1日から1週間以内で買った株を売る
→短期保有
- 数か月から数年間同じ株を持っておく
→長期保有
すぐに売っちゃう短期保有
短期保有は1日から1週間以内という短い期間ですぐに買った株を売る方法。
トレードで暮らしている人はだいたいこのタイプですね。
基本的には投資会社に雇われたトレーダーや、専業トレーダーという人が短期で取引します。
短期保有のメリットは今日の予測さえできればいい。
メリットとしてはその日の株価の動きさえ予測できれば、あとはすぐ売っちゃうので企業の業績を見て今後の株価を見極めるファンダメンタル分析をする必要がない点。
チャートを見て今後の株価を見極めるのテクニカル分析さえできればよいのです。
すごい人って経験で株価の動きを予測できるんですよね。未来予知でもできるんでしょうか。
短期保有だとずっとパソコンとにらめっこ…
デメリットとしてはずっとパソコンを見ておく必要がある点。
日本の取引市場であれば9時半から11時半で1時間休みがあって12時半から15時まで、
約5時間の間ずっと株価を見ておく必要があります。
株取引の場合は、パソコン、もしくはスマートフォンから買う必要があります。そして短期保有だと買って数時間で売ったりもザラ。
日中それ以外の仕事がある方はまあ短期保有は無理です。なので長期保有をオススメします。
ずっと持っておく長期保有
長期保有は数か月から数年間という長い期間ずっと同じ株を持っておく方法。
サラリーマンだけでなく、株を持っている資産家、金持ちも基本的にはこのスタイルです。
ちなみに投資の神様とも言われる投資家ウォーレンバフェットも長期保有。バフェットの資産は投資家の中では世界1位、投資家以外でもAmazonの社長、Microsoftの会長に次ぐ大金持ちのウォーレンバフェットもこのタイプ。バフェットの持っている資産は10兆円。ランチするための権利が3億円以上で落札されるようなすごい人です。
心構えとしては一生持っておく価値があるかどうかで評価しましょう。あくまで心構えで、損切りは速攻でしましょう。
また株主優待目的の方は必然的に長期保有になります。株主優待は会社によって異なりますが1年や半年以上その株を持っておくことが求められるからです。
反対に配当金は満期日までに持っておけばよいので、配当金の満期日までに買えば大丈夫です。
長期保有のメリット
長期保有のメリットとしては2点で、
- ずっとパソコンに張り付く必要がない
- しっかりと会社を評価したうえで保有すればより確実になる
ということ。
ずっとパソコンに張り付く必要がない!
まずずっとパソコンに張り付く必要がないということについて。
長い目で見て取引することを前提としているので、売り買いすることも株一か月に一回とかでも大丈夫。これは日中それ以外の仕事がある方でもうれしいですね。
しっかりと評価したうえで行えばより確実になる!
しっかりと評価したうえで行えばより確実になるということについて。
長い目で見ることを前提としているので、あまり短期の値動きは気にしません。
何を評価すればいいの?
長期保有の場合、主に
- 会社の成長性
- 会社の業績
の2つを評価します。
なぜ値動きするかをしっかりと理解したうえで行うので、確かに若干面倒なのですが方法としては確実です。
短期保有で値動きを経験で予測するのは、かなり慣れないと無理です。
ですが、長期保有ならはっきりとした目安があります。
株価はその会社への期待を表す!
株価はその会社への期待の指標です。
株価が上がるときは業績がいいからみんなが期待して株価が上がります。一方で業績が悪ければ株価も下がります。
バフェットは会社の業績について書いてある財務諸表を完璧に読み込みます。が、最初は何書いてあるかわからないくらい難しいです。
なので初めての方はこの3つの指標を見ましょう。しっかりバフェット流です。
- PER(株価収益率、今の株価が一株当たりの収益の何倍かというを表す、単位は倍)
- PBR(純資産倍率、今の株価が一株当たりの純資産の何倍かを表す、単位は倍)
- ROE(自己資本利益率、株主からもらったお金から企業がどのくらいの利益を生み出せたかを表す、単位は%)
22.5以下だと株価は実際の価値より安く評価されており、株価は今後上がっていくと予想できるので投資する価値がある。
反対に22.5以上だと株価は実際の価値より高く評価されており、今後は株価が下がっていくと予想できるため投資には慎重に。
ROEが15%程度あれば投資する価値あり。
最後にその会社の業種、業界を見て今後も成長していきそうだったら投資価値がある。
長期保有のデメリット、塩漬け。
長期保有のデメリットとしては塩漬けの可能性があること。
塩漬けとは買った株の価格が下がっても万が一上がることを期待してその株を持ち続けること。
株価が一気に下がるとほとんどの場合元には戻りません。倒産の危機だとか、その会社事業自体が将来性ないなと投資家から評価されたとかそういう場合がほとんど。
長期保有の場合はこの塩漬けをしないように気を付けましょう。事前にどの程度株価が下がったら売ろうと決めておけば防げます。
普通の株以外にもいろいろあるぞ!株の種類で分けるパターン
株の種類で分けるパターンです。
今回はこの4つにしてみました。
- いわゆる普通の株
- 新しく上場する会社の株、IPO
- リスク最小限に、投資信託
- 投資信託の進化版、ETF
はいというわけでそれぞれ見ていきましょう。
いわゆる普通の株への投資は普通に買ったり売ったりするだけなので解説は飛ばします。
新しく上場する会社の株、IPO!利益が出やすい!
IPOというのは新しく上場する株のことを指します。
まあ株は株なんですが。ちょっと毛色が違います。
まず上場とは誰でもその会社の株を取引できるようにすること。
会社は株を売ることで借金せずにお金を確保できるので、できるだけ上場を目指します。
これがメリットが大きく、普通の株より利益も出やすく、リスクも小さめ。
IPOのメリットは利益が出る可能性が高いこと!
去年2018年のIPO投資ではなんと91%の確率で儲かったのです。
というのも会社はお金を確保するためにIPOをします。なので会社はできるだけ株をいろんな人に買ってもらおうとするわけです。
損するならだれも買わないわけですから、利益が出るように価格をできるだけ安くして投資家が儲かるようにします。
IPOのデメリットは買えないこと。
一方でそのデメリットは、みんなメリットがでかいと知っているのでIPOを買いづらいということ。
IPOを買うには買いたい意思表示をした人の中からパソコンで抽選で選ばれるのですが、IPOは普通の株に比べてあまりにもメリットがでかいのでめっちゃ人気。
でも売り出す株の数には限りがあるので当選確率が低いです。10%以下。なのでほかの投資をしつつ、IPOが当たるのを待ちましょう。
ちなみに誰でも当選するようなIPOは、欲しい人みんなに行き渡っているので価格が上がりません。ソフトバンクも誰でも当選するような株だったので、損する人たちがたくさんいたわけですね。
IPO投資はメリットが非常に大きいので、是非オススメ。とはいえ当選する確率が低いので、普通の株や債権、この後紹介する投資信託、ETFを取引して宝くじを買う感じでいきましょう。
リスク最小限に、投資信託!
最近よく聞く投資信託です。めっちゃテレビで聞きますね。
投資信託はみんなでお金を出し合って株を買う方法です。
細かく説明すると、会社が投資信託という枠を売りその分のお金をもらって様々な株に投資。
その投資で出たリターンを投資信託を持っているみんなに投資信託を1口ごとに配当金という形で返します。
また投資信託の価格のことを基準価額といい、1日に1回投資信託の価格が変わります。
買ったときと売った時の差額でも利益が出ます。
投資信託はプロ運用の分散投資!
そのメリットはなんといっても株のプロが運用すること。
やっぱり株って知識のない場合は怖いですが、プロが運用してくれるので安心ですね。
さらに投資信託のメリットとしては分散投資。
分散投資とはいろいろな株を買うことで、リスクを最小限にするための基本となる手法。分散投資しておけば一つの株の価格が低くなっても、総合的なダメージは小さいままです。
投資信託の場合はシステムとして分散投資になっているので、そのまま分散投資が低い価格で簡単にできます。
投資信託は手数料が高い。
一方でデメリットとして運用する会社に持っていかれる額がでかいこと。
まずは販売手数料で約3%持っていかれます。
さらに信託報酬(管理、運用コストとして運用する会社に払うお金のこと)として1年で1%くらい持っていかれます。
投資信託の投資に対するリターンは一年で5~10%が目安。
100万円投資信託と普通の株に投資した場合の比較
100万分投資信託を買っても3%が販売手数料でまずもっていかれるので
100万円ー(100万円×3パーセント)=97万円 |
販売手数料分を引いた97万円でリターンが5~10%の間をとって7%だとして、
97万円+97万円×7%≒104万円 |
さらに1%が信託報酬として持っていかれるわけですから、
104万円ー104万円×1%≒103万円 |
これでは100万円投資したのにもかかわらず、3万円ほどしか利益が出ていません。
一方で株に投資して同じリターンが出たなら信託報酬もかからず、販売手数料も低め(同じ金額でSMBC日興証券から取引する場合864円なので割合としては0.0864%)。
なので100万円投資すれば7%のうち、販売手数料を引いた約7万円が利益に。
ですが投資信託の進化版であるETFなら手数料が安いのでオススメです。
投資信託の進化版、ETF!
上の投資信託の進化版としてここ最近注目されつつあるのがETF。アメリカでは1兆円規模の市場があります。また日本の中央銀行である日銀も、ETFを買うことで間接的に日本の企業に投資しており、その額は2018年では6兆5000万円。ETFは投資に詳しい人なら常識なのです。
ETFは、日経平均株価などのそういう市場に関する指標と連動するように価格が設定されている投資信託です。
つまり日経平均株価と連動するETFなら日経平均株価が上がれば利益が出ますし、下がれば損失が出ます。
簡単な仕組みとしては、投資信託と同じくみんなにETFを売りその分のお金で運用する会社が市場指標と連動する投資。
日経平均株価なら日本経済新聞社が選ぶ225社の平均の株価なので、連動するETFも同じく運用する会社が225社全てを買い日経平均株価に連動するようにします。
ETFでも投資信託と同じように分配金があります。
とはいえ、投資信託のように利益を出すための売り買いはしないので、ETFは売買による分配金はありません。
ですが株を買うので、株を持っている会社からの配当金があります。それを1口ごとにETFの分配金という形で返します。
このETFは投資信託でありながら、株の要素もあるスグレモノ。
ETFと投資信託の違い!
投資信託との違いは、
・リアルタイムで価格が変わる
・費用が安い
リアルタイムで価格が変わる!
投資信託では一日一回しか価格が決まりませんが、ETFの場合対象となる指標動いている時間帯ならリアルタイムで価格が変わります。
たとえば日経平均株価を対象としたETFなら、日本国内で株が取引できる9時からお昼12時から13時を抜いて15時の間ずっと価格が変わり続けます。
リアルタイムで価格が変わるとなにがいいって、突然市場が悪くなったらすぐに売り抜けられること。
つまり損切がすぐにできるのです。
投資信託では一日一回しか決まらないので、価格が落ちてもその日のうちには対応できません。
ですが、ETFなら速攻で売ることができます。
費用が安い!
ETFは費用が安いです。
ETFは取引上株と同じように扱われます。
そのためETFの販売手数料は投資信託と比べぐっと安くなります。
100万円投資しても投資信託なら平均で3%が販売手数料。つまり3万円が費用として持っていかれます。
が、ETFなら株取引と同じ手数料しかかかりません。たとえばネット証券で人気のSBI証券の場合は525円。
圧倒的にETFのほうがオトクに。
またETFは信託報酬(管理、運用コストとして運用する会社に払うお金のこと)も安く、投資信託の信託報酬の3分の1程度。
さらにシステムとしては投資信託なので、そのまま分散投資ができます。
投資信託のメリットそのままに、新たにメリットを追加したものがETF。まさしく進化版です。
ノーロード型は一見手数料が安い…けど結局ETFのほうが安い!
デメリットというデメリットはあまりないのですが、ノーロード型投資信託と比べると販売手数料が高くなってしまうということでしょうか。
最近は投資信託でも販売手数料が無料なノーロード型投資信託というものが登場しています。なのでノーロードと比べると販売手数料はどうしても高くなります。
が、一つ落とし穴があって、ノーロード型投資信託は信託報酬が3%くらいで、ETFと比べると明らかに高い。ですがETFの信託報酬は目安として1%以下。
長期保有する場合、一回の販売手数料よりも信託報酬のほうが重要です。
100万円ノーロード型投資信託とETFを買った場合の比較
たとえば100万円を投資して、長期保有として1年持っておく場合。
ノーロード型投資信託なら、販売手数料こそかかりませんが
100万×3%(ノーロード型投資信託の信託報酬の目安)=3万円
で費用として3万円かかります。
一方でETFであれば
販売手数料525円(SBI証券の場合) 100万×1%(ETFの信託手数料の目安)=1万円 |
で費用として1万525円で済みます。
ETFについての詳しい部分は、こちらの記事です。気になった方はぜひ!
総合的にみるとETFのほうがノーロード型投資信託よりオトクになるかと思います。
- 株を長く持っておく長期保有がオススメ
- 借金しないで株を買う現物取引がオススメ
- IPOは利益が出る確率が高い!
- ETFはコストが安く分散投資ができるのでオススメ!